結論、上司の指示の仕方が間違えているケースが圧倒的に多い
上司がわかっていない、仕方なく言っている
上司もわかってないのに指示をしている、更に上の役職から言われていて、仕方なく言っている…経験上、これが1番多いです。
ありがちな傾向としては、打ち合わせをしていても何も決まらない、決定事項がない会議が続くパターンです。
結論、上司が戦略や戦術、計画を組み立てる方法をわかってないから、納得できない指示が飛んでくるということになります。
営業職の経験でよく耳にする例として…
- 予算が足りてないけど、どうするの?
- 自分で考えてどうやって行動するか組み立てて
- アポが取れないならどうするの?見込み客をどう育成するの?どうやって受注数増やすの?
こんな圧をかけてくる感じで聞かれたり、嫌味を言われたり、時にはパワハラまがいの大声で詰められたりした時に、これらの指示に納得できないと思った場合、行動する自分に会社の方針や戦略・戦術の情報が渡されてない(明示されてない)可能性が高いです。
そして、上司もわかってない可能性が高いです。わかってない者同士なので、話は進みませんよね。笑
例えば、半年で2,000万の売上目標を組まれたとして、そのために使っていい予算、マーケティング部署の施策、他部署との連携や協力など、戦略や戦術、計画を立てるのに必要な情報が本来はいくつもあります。
これらの情報がないと、戦略や戦術、計画を考案することが出来ないため、テレアポ・飛び込み・セミナー・既存顧客からの紹介など、普段から当たり前のようにやっている営業方法ぐらいしか出来ることの選択肢がありません。
普段からやっている営業方法の延長で達成が可能な目標ならいいですが、この記事を読んでいるということは、自社で売っている物の性質や単価、売り方などから達成が困難と感じられていると思いますので、以下の対処法でチャレンジしてみましょう。
対処法①:まずは把握するために情報を集める
使える予算があれば、普段やっている営業方法の他に、広告・宣伝に予算を投じれますし、他部署の施策や協力があれば、もっと効率の良い営業方法を考えることが出来ます。
なので、まずは会社の事業計画や営業計画を確認しましょう。その際に会社の方向性の確認もお忘れなく。
営業目標の上には会社の目標として、長期経営計画や中期経営計画が存在します。
例えば、中期計画で3〜5年後に自社製品である商品Aの売上を●●円にして、DX化を進めて●●を達成する。という目標が立てられていた場合、会社は商品Aを押し上げていくこと、DX化を進めていくことを目標にしていることが読み取れます。
この会社の目標と、自身が取り組む行動をどうリンクさせるのか、この部分も考慮して計画を立てる必要があります。(会社の方向性と逆の施策を考案しても意見は通りにくいですし、結果を出しても評価に繋がりにくいです。)
会社の方向性や事業計画、営業計画などは上司や他の部の上役、総務・経理などから情報収集しましょう。
社会人なんだから自分で考えて行動する!という言葉を上司の力量不足の逃げ道として使わせないようにしましょう。
対処法②:会社を家庭(家計)に置き換えて整理する
次に集めた情報の整理ですが、家計に置き換えて考えるとわかりやすいです。
毎月の収入から家賃や食費、光熱費、その他の生活費にどれだけの支出があるのか確認してから、余ったお金を何に使うか考えますよね?娯楽なのか、貯金なのか、貯金するなら何の目標に対して、いくら貯金するのか?
この収支の情報を知っているのは大体は夫婦のみなので、状況を知らない子供にどうやったら収支がよくなるか、目標達成に近づくのか、聞きませんよね?
聞いても返ってくる言葉なんて、おやつを減らす、おもちゃを減らす、節約するなど、当たり前に支出を減らすことしか返ってきませんよね。笑
会社も同じ理屈です。
情報がなければ何も知らない子供と同じなので、何にお金を使えるのか知らずに計画を立てることなんて出来ないですし、その状況で収支を良くすることなんて当たり前のことしか思いつかないのです。
収入を増やすだけなら、転職・副業・共働きぐらいしか選択肢がなく、仮に収支を切り詰めて投資に回せる余裕が出来たとしたら、そこではじめて株や国債、不動産投資など、選択の幅を広げるというアイディアが生まれるのです。
こういう風に整理していきましょう。
対処法③:整理したことを仕事に置き換え直す(正しく指示が出来ている上司の例)
集めた情報・整理した内容を家計から仕事に戻し、以下のような内容であったと仮定します。
(正しい指示の一例として)
■前期の結果
新規獲得率10%、既存獲得率80%、売上構成比 3:7
■今期の目標
新規の獲得数、売上金額ともに倍に増やす。目標構成比 3.5:6.5
来期にローンチする新商品Zの見込み客開拓(目標10件)
■施策
前期の販促方法●●に加えて、新たに▲▲も取り入れる。
■根拠
前期の活動を振り返り、●●だけで2倍にするのは難しい。対応件数を倍に増やすか、
確率を倍に上げるか検討し、対応件数を増やすため▲▲を選択した。▲▲の説明会に
参加したところ、新規獲得が2倍に増えたという同じ業界の他社実績があり、当社と
競合するB社も最近導入した。自社の新規獲得の取り組みとも親和性があり、また、
関連会社C社へもヒヤリングしたうえで、当社も導入することを決めた。
■課題
新商品Zは来期にならないと収益に変えられないため、▲▲の導入費用・月額コストの
◎◎円は新規だけで前期の1.5倍受注しないと元が取れない。1.5倍が損益分岐点のため、
一旦は目標を2倍に設定した。
■備考
仮に目標の2倍に達しなくても、この施策をやることでの気付きがあると思うから、
この施策の検証の意味も含めて協力してほしい。
■個人への指示
まずは1ヶ月で▲▲を使えるようになってほしい。(ターゲットリスト作成など)
2ヶ月目〜3ヶ月目で、商談3件を目標にアプローチを開始してほしい。
3ヶ月経過後、効果測定(PDCA)を行いたいので、結果をまとめて報告してほしい。
わかってない上司の指示と比べると雲泥の差ではないでしょうか?
(ちょっと飛躍させすぎましたが、体験記でもありますので、ご了承ください笑)
数値化された目標、根拠となる情報、具体的な課題、分析の大切さ、これらがあると全然違いますね。
(本当はもっと正確にするために事業計画の立て方や投資回収計画の詳細も交えたかったのですが、情報量が多くなるため他の記事に回します。)
このような状況や指示であれば「じゃあ▲▲を使って今までにアプローチしてない企業を掘り起こそう」「▲▲のコミュニティに入って、そこから新たな繋がりを作ってみよう」と営業活動において違うアイディアが生まれやすくなります。
対処法④:上司へ進言する
以上のことから、情報不足が原因で変な指示になっていることが多いので、推測した計画をまとめて、上司へ進言しましょう。
この進言、報告は事業計画や投資回収計画の検討や報告に近いものになります。
(作り方や考え方は別の記事で掲載する予定ですので、お待ちください。)
本来は役員や部長が営業全体の事業計画・投資回収計画を立てて、課長がそこに行動計画を乗せて、係長や平社員がその通りに行動するのが組織です。
そのため、なんで上司がやらなきゃいけないことを代わりにしないといけないの?と思うかもしれませんが、冒頭にお伝えしましたように上司がわかってなくて指示を出してるケースが圧倒的に多いので、これらの計画がない、立てられてない可能性が高いのです。
なぜ立てられてないのか、それはもうただの上司の勉強不足、怠慢、能力がないという結論になります。
上司のせいなのですが、半沢直樹のようにバチーンとやっつけていいことはありません。
家庭や生活がある1人の人間ですので、いらない恨みを買うだけです。
文句を言いたい気持ちをグッと堪えて「こういう風に計画を考えたのですが、いかがでしょうか?」と寄り添い、共存を目指した方が管理人の経験上、良い方向に進みます。
また、この経験は仮に自分が中間管理職に昇格した際、更に上の役職者から「数値化した目標設定は?その根拠は?具体的な施策は?」と求められる機会が増えると思いますので、覚えておいて損はありません。
自分自身の成長のためと違う視点で捉えて取り組みましょう。
ちなみに管理人は転職しました。笑
逆上とか怒られたとかではなかったのですが、あまりにも変化がなかったため、言い続ける時間がもったいないと感じましたし、それだけ劣悪な環境で個人の力だけで結果が出せるなら、副業でも違う会社でも成果を上げることが出来ると思いました。
まとめ
- 上司の指示の仕方が正しくないケースの方が圧倒的に多い。
- ちゃんと情報を集めて、わかりやすく家計に置き換えて計画を練る。
- 上司がやることではあるが、自身の成長にも繋がるため、一緒に取り組む。
もちろん、会社・上司ともに戦略・戦術をちゃんと考えていて、その計画・行動のうえで自分に指摘してくれることは非常に良いアドバイスになりますので、カチンと来てもそこは素直に受け止めましょう。
そういった上司の指示であれば、テレアポのスキルや営業トークの強化、自分の成長に繋がるアドバイスが多いです。
また、何度も繰り返されると我慢ならない時が来ると思いますので、その時の対処法も今後、書いていきます。